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解体費用を安くする7つの方法|工場・倉庫オーナーが知っておくべきこと

重機で解体中の鉄骨造の工場と、撤去された鋼材
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工場や倉庫の解体を考えはじめたとき、最初に気になるのが「いったいいくらかかるのか」という費用の問題ではないでしょうか。工場・倉庫は住宅と比べて建物が大きく、中には機械や設備、長年たまった資材や不用品が残っていることも多いため、解体費用はどうしても高額になりがちです。

一方で、同じ建物でも「進め方」しだいで、最終的な負担額は大きく変わります。見積もりを取る前に何をしておくか、どんな業者に頼むか、どの順番で片付けるかによって、最終的に支払う金額に大きな差が出ることがあります。

この記事では、工場・倉庫のオーナーや設備担当の方に向けて、解体費用を安くするための7つの方法をわかりやすく解説します。専門用語はできるだけ使わず、「今日から何をすればいいか」がわかる内容にしていますので、解体を検討しはじめた段階の方もぜひ参考にしてください。また、方法6では、大阪の工場で機械の買取を終えたあと、解体に入る段階でアスベスト調査のために着工が約1か月遅れた実際の事例もご紹介します。

工場・倉庫の解体費用が高くなりやすい理由

具体的な方法に入る前に、なぜ工場・倉庫の解体は費用がかさみやすいのかを整理しておきましょう。理由がわかると、どこを削ればよいかも見えてきます。

建物が大きく、構造が頑丈

工場や倉庫は鉄骨造や鉄筋コンクリート造が多く、柱や梁も太く頑丈につくられています。延床面積も大きいため、使う重機の大きさや台数、作業日数が増え、そのぶん費用も大きくなります。

中に「解体以外の撤去物」が多い

住宅と大きく違うのが、建物の中に残っているものの量です。工作機械や加工機械、コンプレッサーやクレーンなどの設備、棚や作業台、在庫の資材、書類や事務用品まで、工場には多くのものが残っています。解体業者にとって、これらはすべて「撤去して処分するもの」です。量が多いほど、運び出しと処分の費用が上乗せされます。

工場ならではの見えない部分がある

大型機械を据え付けていた基礎コンクリートや、床下のピット、厚みのある土間コンクリートなど、工場には住宅にはない構造物が多くあります。さらに、古い建物ではアスベスト(石綿)を含む建材が使われていることもあります。こうした部分は見積もりの段階で見落とされやすく、工事が始まってから追加費用になりやすいポイントです。

解体費用の主な内訳

解体業者の見積もりは、おおまかに次のような項目で構成されています。どの項目がどれくらいの割合を占めるかは建物によって違いますが、内訳を知っておくと、見積もりを比べるときに役立ちます。

  • 仮設工事費:足場や養生シート、仮囲いなど、安全に工事をするための準備の費用
  • 本体解体費:建物そのものを取り壊す費用
  • 付帯工事費:機械基礎、土間コンクリート、舗装、フェンス、浄化槽などを撤去する費用
  • 廃棄物の運搬・処分費:解体で出たがれきや鉄くず、残置物などを運び、処分する費用
  • 諸経費:重機の運搬費、各種届出、現場管理などの費用

このうち、工夫しだいで大きく減らせるのが「付帯工事費」と「廃棄物の運搬・処分費」です。特に処分費は、中に残っているものの量によって大きく変わります。

つまり、工場・倉庫の解体費用を抑えるには、「建物そのものの解体費」だけでなく、「中に残っているもの」と「見えない部分」への対策が欠かせません。ここからは、そのための具体的な方法を7つご紹介します。

方法1:解体の前に、工場内の機械・設備を売却する

解体費用を下げるうえで、最も効果が大きいのがこの方法です。工場の中に残っている機械や設備を、解体業者に「処分」してもらうのではなく、解体の前に「売却」するのです。

処分すればお金がかかり、売れば収入になる

解体業者にそのまま任せると、機械や設備は基本的に撤去・処分の対象になります。重量のある機械の運び出しには手間も費用もかかり、その分が解体費用に上乗せされます。

ところが、中古の工作機械や加工機械、測定器、工場設備には、国内外に根強い需要があります。年式が古い機械や、しばらく動かしていない機械でも、メーカーや機種によっては値がつくことが少なくありません。解体前に買取業者へ売却すれば、処分費がかからないうえに、買取額を解体費用にあてることができます。「費用を払って捨てる」のか「お金を受け取って手放す」のか、この違いは決して小さくありません。

まとめて売るほど有利になる

機械の売却は、1台ずつ別々に売るより、工場内の機械をまとめて売るほうが断然有利です。機械の搬出や運搬にかかる費用は、台数が多少増えてもそれほど変わらない「固定費」に近いため、台数が多いほど1台あたりのコストが下がるからです。

さらに、単体では値がつきにくい機械でも、価値の高い機械とまとめて売ることで、一緒に引き取ってもらえる場合があります。工場を閉鎖するタイミングは、まさに「まとめ売り」にぴったりの機会です。

機械に詳しい買取業者に相談する

機械の価値を正しく判断するには、専門の知識が必要です。一般的な不用品回収業者やリサイクル業者では、工作機械を鉄スクラップとしてしか評価できないこともあります。工場の機械を売るときは、中古機械の買取を専門にしている業者に相談しましょう。

倉庫・工場解体センターを運営するEkuipp株式会社は、「機械買取センター」で工場の機械・設備の買取を専門に行っています。解体のご相談とあわせて、工場内の機械・設備の買取もお任せいただけます。

方法2:残置物を減らし、分別しておく

機械以外にも、工場や倉庫には多くの残置物があります。棚やラック、作業台、パレット、在庫の資材、事務机やロッカー、書類などです。これらを解体業者にすべて任せると、撤去と処分の費用がかかります。

残置物の処分費は「量」で決まる

残置物の処分費は、基本的に量が多いほど高くなります。解体業者が残置物を運び出す場合、その手間と処分費が見積もりに含まれます。つまり、解体前に残置物を減らしておけば、そのぶん見積もりの金額も下がります。

売れるもの・使えるものを先に手放す

残置物の中にも、売れるものや、まだ使えるものが混ざっています。たとえば、スチール棚やラック、フォークリフト、工具や治具、金属の端材などは、買取や引き取りの対象になることがあります。取引先やグループ会社、近隣の工場で使ってもらえるものがあれば、譲るのも一つの方法です。

分別しておくだけでも効果がある

すべてを自分たちで片付けるのは大変ですが、「売るもの」「譲るもの」「処分するもの」に分けておくだけでも、解体業者の作業がスムーズになります。金属類がまとまっていれば有価物として扱えることもあり、処分費の削減につながります。ただし、産業廃棄物の処分は許可を持った業者に依頼する必要があります。自社で無理に処分しようとせず、処分するものは解体業者や許可業者に任せましょう。

方法3:複数の業者から、同じ条件で見積もりを取る

解体費用は、業者によって金額に差が出ます。1社だけの見積もりで決めてしまうと、その金額が適正かどうか判断できません。少なくとも2〜3社から見積もりを取り、比べることが大切です。

「条件をそろえる」ことが何より大事

見積もりを比べるときに注意したいのが、各社の見積もりの「範囲」がそろっているかどうかです。ある業者は機械基礎の撤去を含み、別の業者は含んでいない、ということがよくあります。その場合、安く見える見積もりが、実は必要な工事が抜けているだけかもしれません。

見積もりを依頼するときは、次のような点を各社に同じ条件で伝えましょう。

  • 建物全体を解体するのか、一部や内装だけなのか
  • 機械の基礎、ピット、土間コンクリートを撤去するかどうか
  • 外構(舗装・フェンス・門扉など)をどこまで撤去するか
  • 残置物をどこまで業者に任せるか
  • アスベスト調査・除去の費用を含むかどうか

現地調査には必ず立ち会う

正確な見積もりを出してもらうには、業者に現地を見てもらうことが欠かせません。現地調査の際は、できるだけ建物の事情をよく知る方が立ち会い、機械基礎の位置や床下のピット、過去の増改築の経緯、屋根や外壁の材質など、わかる範囲で伝えましょう。図面が残っていれば用意しておくと、見積もりの精度が上がります。事前の情報が多いほど、「工事を始めてみたら想定外のものが出てきた」という追加費用のリスクを減らせます。

追加費用が出る条件を確認する

見積もりの金額だけでなく、「どんな場合に追加費用が出るのか」も必ず確認しましょう。地中から想定外の障害物が出てきた場合や、アスベストが見つかった場合の扱いは、業者によって異なります。後から大きな追加費用を請求されないよう、契約前に確認しておくことが大切です。

見積もりの比較に不安があれば相談を

専門的な項目が並ぶ見積もりを比べるのは、慣れていないと難しいものです。倉庫・工場解体センターでは、見積もりの条件をそろえるお手伝いや、比べるときのポイントのご説明も行っています。

方法4:工場・倉庫の解体に慣れた業者を選ぶ

解体業者と一口に言っても、得意な工事はそれぞれ違います。住宅の解体を中心にしている業者もあれば、工場や倉庫など大きな建物の解体を得意とする業者もあります。

経験のある業者ほど段取りがよい

工場や倉庫の解体には、大型の重機や、鉄骨を切断する専用の機械が必要です。また、機械基礎や土間コンクリートの撤去など、工場ならではの作業もあります。こうした工事の経験が豊富な業者は、必要な重機や人員をあらかじめ見込んで段取りを組めるため、工期のムダが少なく、結果として費用も抑えやすくなります。

中間マージンにも注意する

建設会社や不動産会社などを通して解体を依頼すると、実際に工事をする解体業者との間に「中間マージン」が発生することがあります。もちろん、窓口がまとまる便利さもありますが、費用を優先するなら、実際に工事を行う解体業者と直接契約するほうが有利な場合が多くなります。

許可と実績を確認する

業者を選ぶときは、建設業許可または解体工事業の登録を受けているか、産業廃棄物の収集運搬の許可を持っているかを必ず確認しましょう。あわせて、工場や倉庫の解体実績があるかどうかも聞いておくと安心です。

方法5:解体する範囲を整理し、ムダな工事をなくす

「全部壊して更地にする」ことが、必ずしも最善とは限りません。解体後の土地をどう使うかによって、必要な工事の範囲は変わります。

解体後の使い道から逆算する

たとえば、解体後に自社で新しい建物を建てる場合は、新しい建物の計画に合わせて、残せるものと撤去すべきものを整理できます。駐車場や資材置き場として使うなら、既存の舗装やフェンスをそのまま活かせることもあります。

土地を売却する予定がある場合は、買い手がどのような状態を求めるかによって、必要な工事が変わることもあります。土地の売却とあわせて検討している場合は、解体の範囲を決める前に、不動産の専門家にも相談しておくと安心です。

内装解体・部分解体という選択肢もある

建物自体はまだ使える状態で、中だけを空にしたい場合は、建物全体の解体ではなく、内装の撤去(スケルトン)や機械・残置物の撤去だけで済むこともあります。建物を賃貸や売却に回す場合などは、本当に建物全体を壊す必要があるのか、一度立ち止まって考えてみましょう。

方法6:アスベストや土壌の確認を早めに行う

工場・倉庫の解体で、後から大きな追加費用が発生しやすいのが、アスベストと土壌の問題です。どちらも、早めに確認しておくことで、予算の見通しが立てやすくなります。

アスベストの事前調査は法律上の義務

建物の解体や改修を行う前には、アスベストが使われているかどうかの事前調査を行うことが、法律で義務づけられています。一定規模以上の工事では、調査結果を行政に報告する必要もあり、2023年10月からは、資格を持った調査者による調査が必要になりました。

アスベストが見つかった場合は、除去のための費用や工期が別にかかります。解体の計画を立てる早い段階で調査を行っておけば、見積もりに正しく反映でき、工事が始まってからの想定外の出費を防げます。

現場の実例|大阪府の工場

機械の搬出を終えたあと、アスベスト調査で解体の着工が約1か月遅れたケース

大阪府内の工場で、先に工場内の機械の買取を行いました。その後、パートナー会社が解体工事に入る段階になって、アスベストの事前調査を行う必要があり、その精査に時間がかかることがわかりました。

機械の片付けは済んでいても、調査の結果が出るまでは解体の段取りを確定できません。結果として、解体の着工は当初の予定より約1か月遅れることになりました。

この事例からわかること:アスベストの事前調査は、解体業者が決まってから始めると、そのぶん着工が後ろにずれます。機械の買取・搬出を進めるのと並行して調査の段取りも始めておけば、解体までの待ち時間を短くできます。

土壌汚染の調査が必要になるケースもある

工場の業種によっては、土壌汚染対策法にもとづき、有害物質を使っていた施設を廃止するときに土壌の調査が必要になる場合があります。自社の工場が該当するかどうかは、自治体の担当窓口に確認できます。土地の売却を予定している場合も、買い手から土壌の状況を確認されることが多いため、早めに把握しておくと安心です。

方法7:時期と工期に余裕を持って計画する

解体費用を抑えるには、スケジュールにゆとりを持つことも大切です。

急ぎの工事は割高になりやすい

「来月中に更地にしてほしい」といった急ぎの依頼では、業者の選択肢が限られ、比較や交渉をする時間もなくなります。人員や重機を急いで手配するために、費用が高くなることもあります。反対に、時期に余裕があれば、業者の予定に合わせて工事を組んでもらえるため、条件のよい業者を選びやすくなります。

繁忙期を避けるのも一つの方法

一般に、年度末にあたる1〜3月ごろは、公共工事や決算期の工事が重なり、解体業者が忙しくなりやすい時期と言われています。スケジュールを調整できるのであれば、繁忙期を避けて相談すると、業者の選択肢が広がります。

機械の売却は早めに動くほど有利

機械の売却も、時間に余裕があるほど有利です。閉鎖直前に慌てて売ろうとすると、搬出の日程が限られ、条件の交渉も難しくなります。稼働中の段階から相談しておけば、買取の見積もりや搬出の日程を、解体のスケジュールに合わせて無理なく組むことができます。

注意:安さだけで業者を選ぶのは危険

ここまで費用を安くする方法をご紹介してきましたが、「とにかく一番安い業者」を選ぶことはおすすめできません。極端に安い見積もりには、次のようなリスクが潜んでいることがあります。

  • 必要な工事が見積もりから抜けていて、あとから追加費用を請求される
  • 廃棄物の処分を適正に行わず、不法投棄などのトラブルに巻き込まれる
  • 近隣への配慮が不十分で、騒音や粉じんの苦情が発生する
  • 安全対策が不十分で、事故が起きる

特に廃棄物の処理については、発注者として後から責任を問われるおそれもあります。見積もりを比べるときは、金額だけでなく、許可の有無、処分の方法、近隣対策、追加費用の条件なども含めて、総合的に判断しましょう。

解体費用に関するよくある質問

古い機械や、動かなくなった機械でも売れますか?

機種やメーカー、状態によっては値がつくことがあります。特に国内の有名メーカーの工作機械は、海外でも需要があるため、年式が古くても買い手が見つかる場合があります。一方で、すべての機械に値がつくわけではありません。自分で「どうせ売れない」と判断して処分してしまう前に、まずは買取業者に見てもらうことをおすすめします。

機械の売却と解体工事は、どちらを先に進めればいいですか?

基本的には、機械の売却を先に進めるのがおすすめです。機械や残置物が減ってから解体業者に見積もりを取れば、撤去・処分の範囲が小さくなり、見積もりの金額も下がりやすくなります。また、機械の搬出日と解体工事の着工日を調整する必要があるため、両方の段取りを一緒に考えておくとスムーズです。

稼働中の工場でも、解体の相談をしていいのでしょうか?

もちろん問題ありません。むしろ、閉鎖や移転の時期が決まる前から相談しておくほうが、機械の売却先探しや業者選びに時間をかけられるため、費用を抑えやすくなります。「まだ具体的には決まっていないが、選択肢を知っておきたい」という段階でのご相談も歓迎です。

工場の解体に使える補助金はありますか?

自治体の解体補助金は、空き家や老朽化した住宅を対象にしたものが中心で、工場や倉庫は対象外となることが多いのが現状です。ただし、自治体によって制度はさまざまなので、建物のある市区町村の窓口に一度確認してみるとよいでしょう。

まとめ:解体費用を下げるカギは「解体の前」にある

工場・倉庫の解体費用を安くするための7つの方法をおさらいしましょう。

  • 方法1:解体の前に、工場内の機械・設備を売却する
  • 方法2:残置物を減らし、分別しておく
  • 方法3:複数の業者から、同じ条件で見積もりを取る
  • 方法4:工場・倉庫の解体に慣れた業者を選ぶ
  • 方法5:解体する範囲を整理し、ムダな工事をなくす
  • 方法6:アスベストや土壌の確認を早めに行う
  • 方法7:時期と工期に余裕を持って計画する

こうして並べてみると、費用を下げるための工夫の多くは、解体工事が始まる「前」にできることだとわかります。中でも効果が大きいのが、工場内の機械や設備を解体前に売却し、処分するものを減らしておくことです。

倉庫・工場解体センターでは、工場を知る担当者がご要望をお伺いし、工場内の機械・残置物の買取と、工場・倉庫の解体に強い業者のご紹介を、ひとつの窓口でお手伝いしています。「まだ閉鎖の時期も決まっていない」「何から始めればいいかわからない」という段階でも構いません。ご相談は無料ですので、無料相談フォームからお気軽にお問い合わせください。ご相談から解体完了までの流れはこちらでご確認いただけます。

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